PRのネタ帳

株式会社ガーオンのPRプランナーが、広報・PRに取り組まれる方に役立ちそうな情報をお届けします

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【トレたま】中小企業がWBSに取り上げてもらうための3つのポイント

【要約】
2013年下半期のWBSトレンドたまご」の放映傾向から、企業(特に中小企業)がこのコーナーに取り上げてもらうためのポイントを探ります。

企業の広報・PR・マーケ担当であれば、喉から手が出るほど取材して貰いたいのが、テレビ東京ワールドビジネスサテライトWBS)。

現在は平均視聴率4%ほどと停滞が続いていますが、それでも単純計算500万人が見ているわけですから取り上げられた際の波及効果は未だ絶大。

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 2014年3月31日からは、新たに大江麻理子アナがメーンキャスターとなり新体制がスタート。視聴率アップが期待されます

また、会員数2万人を突破したテレビ東京の有料会員「ビジネスオンデマンド」も、大江アナ効果で更なる会員数増加も期待され、WBS自体の波及効果も高まると見込まれます。

そのWBSの1コーナーに、レポーターが新製品・新サービスの「卵たち」を体験レポートする、『トレンドたまごトレたま)』というコーナーがあります。

ここで取り上げられればPR効果も抜群。そして取材ですので、取り上げられた際の広告料などは一切かかりません。

このコーナーで取材してもらう条件は、『①他にない面白いネタ(卵)かどうか、②動画で撮って面白いかどうか』に集約されます。

トレたま」のコーナー特徴をおさらい

・企業や個人が開発した商品・サービスを1日1件、年間251件紹介(2013年度)

・コーナー時間は約2分20秒

大澤亜季子アナ(月~水)と相内優香アナ(木・金)が持ち回りで担当

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・毎年年末に年間大賞を1社選定

・朝の経済番組「モーニングサテライト」の『ネタのたね』にそのまま流用されやすい

 

2013年下半期の番組の傾向

2013年下半期の「とれたま」126番組の内容を集計してみました。
どのような傾向が分かるでしょうか。

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・中小企業が7割強を占める

・16%は大学や教育機関

大手じゃなくても取り上げてもらえます

 

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・4割以上が、いつ発売できるか分からない未来の卵。

発売済の商品よりも、発売未定の商品のほうがチャンス大

 

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・36%はBtoB商材。

消費者向け商材でなくとも取り上げてもらえます

 

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・東京が所在地の企業は56%。

実際の取材場所が東京の場合もあるかと思いますが、1都3県以外も3割弱。

地方企業も狙えます

 

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「水面に映像を投影し指で動かすシステム」や「洗濯不要のシャツ」など、今までにない革新的な技術力をアピールした商材が4割ほどと最も多い傾向が見られました。

4回に1回は、「とうもろこしの最初の1列を上手に取るためだけに考案された道具」や「靴専用の電動ブラシ」、「組み立て式の別荘」 「出版社が作った電動のミニカート」など、意外性を売りにする商材も取り上げてられていました。

また、「インフルエンザウイルスをその場で検知する装置」や「家具転倒防止器具」「妊婦専用椅子」といった、社会貢献性を売りにする商材も20%ほど取り上げられています。 

 

具体的な3つの対策

1.発売日を決める前に攻める

まだ生まれていないから「卵」なのです。

発売日や価格、マーケティングや宣伝スケジュールなど、人為的な孵化装置を考える前に、まず番組にアプローチしてしまいましょう。

トンビの卵でもテレビ東京が鷹に育ててくれるかもしれません。

 

2.ワンワードでポイントを表現する

f:id:kohopr:20140211214417j:plain下半期のテロップ表示を計測すると、最長で15文字。最短で5文字。
平均テロップ文字数は9.03文字。

ヤフーのトップページでさえも13文字を使っているなか、更に短い文字数です。
短時間のコーナー内で伝えるには、一言で伝えられる「分かりやすい」商品・サービスが求められています。

「機能」「技術」「意外性」「社会性」などに訴求ポイントを絞り、商品コンセプトを短い言葉で伝えましょう。

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3.2分20秒もつ“画”を用意する

日本全国、面白いネタは数あれど、実際にテレビクルーに来てもらうまでの最後のハードルがこの関門。
モヤモヤさまぁ~ずでも「取れ高」という言葉が出てきますが、2分20秒のコーナーを綺麗に作りあげるには、その何倍もの時間の撮影素材「取れ高」が必要となってきます。
商品をただ紹介するだけであれば、30秒~1分程度でできてしまいます。
なので、あと2分”保たせる”ための、テレビ向けの“画”を用意しておかなくてはなりません。

・開発までのストーリー

・試行錯誤の歴史

・工場での実際の生産現場

・アナウンサーが実際に体験する画

・実際に商品を使っているユーザーの声

・今後の展開や目標を誰かが語る

上記のような、商品やサービスにまつわる”画”(付加価値)をいかに提供できるかが重要となります。
これが提供できなければ、いかに面白い商品であっても電話取材だけで終了です。
バカ高いテレビカメラやクルーの人件費を持ち出してまで、担当ディレクターがやってくることはないでしょう。

更にマニアックに攻めるなら

・ゴルフ商材狙いで大澤アナ?

ゴルフ関連商品が半年で2回取り上げられています。
大澤亜季子アナはゴルフをするようなので、ゴルフ商材の画は撮りやすいはずです。
ゴルフ関連メーカーは狙い目かもしれません。

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・ペット狙いで大澤アナ?

 大澤アナは犬を飼っているようで、下半期も1回愛犬が出演しています。
ペット関連商材も画が取りやすいかもしれません。

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トレたま」への取材依頼方法は主に2パターン


1.番組HPから投稿する

http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/form/

メリット:今すぐ応募できる
デメリット:フォーマットから送った際は文章がMAX450文字まで、画や詳細資料などと合わせて訴求し辛い。
受け取る側がメールベースで差別化が難しい。

 

2.プレスリリースをテレビ東京に送る

メリット:文字制限なし。紙資料や同封物など独自資料でアピールできる。
デメリット:資料や企画書(プレスリリース)を作る手間やコツが必要。

 

最後に

当日、急な取材オファーに何とか対応、放映まで至ってもWEBサイトがパンク、朝まで何も対応できず。なんてことが多々あります。

チャンスロスをしないよう、取り上げてもらえるとわかったら、事前にWEBサイトのサーバー強化や、リターゲティング設定など、売上までの仕組みも構築しておけると理想でしょう。

ヤフートップでの紹介は予期が難しいですが、テレビはロケがあるのである程度事前対策は可能です。

大江アナの新体制で「トレたま」のコーナー自体が無くなってしまえば、この記事はなんの役にも立たなくなりますね・・・

ぜひとも存続を期待します!

最後にテレビ攻略にオススメな本をいくつかご紹介。 

 

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