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PRのネタ帳

ガーオンのPRプランナーが、広報・PRに取り組まれる方に役立ちそうな情報をお届けします

だがちょっと待ってほしい、自分史ビジネスは儲かるのか

メディア

PRで重要とされるのが「ストーリー」。

人々がストーリーを求めてしまうのは、ジョーゼフ・キャンベルの言うように、人間のDNAに組み込まれた仕組みなのかもしれません。

どんな人間でも一つは持っているストーリー。それが「自分史」であります。

「朝日自分史」9月1日スタート

朝日新聞社の取材力を結集させた自分史作成サービス「朝日自分史」が、9月1日にスタートしました。
朝日自分史 | 朝日新聞社が、あなたの足跡を本にします

ところがこちら、全く話題になっていません。
NewsPicksでも全くかすっていません。ピッカーさん放置。

ビジネスモデルがうんたらかんたら、というくだりが見当たりません。

自分史まで捏造されたら、たまったもんじゃないということなのでしょうか。

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そもそも、自分史サービスとは

かつて、カヤック代表の柳澤大輔さんが、2012年6月に「今後ブレークしそうなスモールビジネス」として紹介した「自分史ビジネス」。
今後ブレークしそうな「スモールビジネス」を勝手に紹介:日経ビジネスオンライン

その一ヶ月後、電波少年の元プロデューサー土屋敏男氏が、テレビマンに自分史を撮ってもらうサービスを提供するLIFE VIDEO株式会社を設立しました。

自分史を高品質のビデオに。感動と共に残します。|LIFE VIDEO.jp

そして2年。満を持して朝日新聞社が9月より参入。

自分史サービスの市場は、今後どうなるのでしょうか。

サービスを比較してみる

朝日自分史の売りは、

朝日新聞社が135年の歴史で培った取材力や筆力、編集力、豊富な情報量を生かし、あなたの自分史制作のお手伝いをします。

とのことです。

つまり、

①オンラインで低コストで自分史が作れる
朝日新聞の紙面や写真・年表が使える
朝日新聞の記者経験者が取材・執筆する

ことが特徴の模様です。

 

一方、lifevideo.jpでは、

あなたが、どう生きて、何に感動して、人生で何を得たのか。
そして今、あなたの家族と次の世代に、何を伝えておきたいのか。

写真や文章や遺言だけでは収まり切らない、
「あなたの人生」のドキュメンタリー番組=ライフビデオを、
いま、家族のために残しておきませんか。

 とのことです。

比較するとこんな感じでしょうか。

f:id:kohopr:20140902224530j:plain

lifevideo.jpの方は予算大の個人・法人を狙っていることが分かりますが、朝日のほうはいまいち狙い所が分かりにくい価格設定です。

実際に13,400円のネットサービスを利用すると、そのクオリティの低さにびっくりです。(印刷するまでは無料で利用可能)

朝日自分史では、記者出身のライターが取材にくるということですが、記者といってもどこの部署の記者かで全く異なるわけで、しかも現在ライターってどういう方がこられるのか、少し不安なサービスではあります。

やはり、こうしたサービスは「取材力」や「演出力」がキーポイントなのかもしれません。

lifebideoのサンプルはコチラ。

結局、取材力とはなんなのか

WEBダカーポでの土屋さんへのインタビューでは、個人のストーリーをどう聞き出して、どう描くか。このあたりの情熱が文字でも伝わってきます。

土屋:テレビは「この時間に見ている人はこんな気分だし、こんな人が見てくれているんだろう」という「漠とした視聴者像」をイメージして作っていました。『電波少年』で言うと、まずは「とんがった高校生」。クラスで「あれ面白いよね」というとみんなが見ちゃうような像をイメージしていました。
『LIFE VIDEO』の場合の視聴者は「依頼してくれた人」。この人が自分の人生を「ああ、生きてきてよかったな」という風に思ってもらいたい。その人の人生に落ちている「輝くもの」を拾い集め、いい形で並べ直して VIDEOにするということですね。テレビとLIFE VIDEOの違いというのは、マスメディアかそうでないかという違いではなく、「視聴者像の違い」です。

土屋:僕が作るのと、大塚恭司(『LIFE VIDEO』株式会社 ディレクター)が作るのとでは、全く違う作品になります。同じものは絶対できないと思うんです。興味を持つところが違うから、相手に聞くところも違ってくる。それが「作家性」だと思います。「テレビに作家性はない」とよく言われるけど、人が作ったという時点で必ず、作家性はあるんですよ。だから、他の制作会社が同じことをやっても、違うものができる。僕は一番たくさん作っているからツボも心得ているし(笑)。 あえて言うなら、そこが一番の違いですかね。

片岡英彦のNGOな人々 (Non-Gaman Optimists)生きてきて良かったと思って欲しい LIFE VIDEO株式会社 土屋敏男 | dacapo (ダカーポ) the web-magazine

 

立花隆さんは取材力とは、下記の4つのチカラだと言っています。

基本は、(1)取材力(対人関係形成力/信頼される人格)、(2)筆力(文章力より説得力/ナルホド/その通り)、(3)眼力(広く、深く、遠くをみる力/裏側を読む力)、(4)バランス感覚、というふうに分かれると思います。その取材力という時に、何よりも大切なのは、その取材対象の人間と対人関係をうまく形成できる能力、その取材相手から信頼される能力、そういう能力ですね。

asahi.com :徹底討論「ジャーナリズムの復興をめざして」 - 朝日新聞社シンポジウム

結局、取材力とはなんなのでしょうか。

この4つのポイントを見ていると、吉田豪さんが頭に浮かびました。

動画と紙メディアでは情報量の違いは明らかなので、そこだけで言えば自分史ビジネスは、やはり動画メディアに軍配が上がりそうな気もします。

市場ニーズはこれからますます増えると思われますので、市場動向が楽しみです。

空気の読み方?「できるヤツ」と言わせる「取材力」講座? (小学館101新書)

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