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PRのネタ帳

ガーオンのPRプランナーが、広報・PRに取り組まれる方に役立ちそうな情報をお届けします

ヤフーニュースのステマ根絶宣言は資本主義に打ち勝てるのか

事例 その他 メディア

本日、日清食品による品切れニュース(2年ぶり2回目)がヤフーニューストップを飾りました。

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まずは事実経緯として、リリース発表から時系列で追ってみましょう。

 

2016年9月5日
日清食品 オフィシャルページで発売プレスリリース発表

2016年9月9日
時事通信などが発売を記事化して紹介

2016年9月15日
日清食品 オフィシャルページで一時販売休止プレスリリース発表

2016年9月15日
時事通信 販売停止をニュース化

2016年9月15日
時事通信の記事がヤフーニュースに転載されトピックスで掲載

ちなみにこのニュースは同じ通信社の共同通信も伝えていますが、ヤフーニュースの提供社ではないので、ヤフーニュースには影響してきません。

この仕組みはこちらで。

 

当日までの一週間の「謎肉」の最近のグーグルトレンドはこちら。 

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12日にはNスタ、13日にはOha!4NEWSLIVE、白熱ライブビビットなどテレビにも話題になり、キャンペーンも重なってか昼時12時の検索が増えていることがわ分かります。

ちなみに販売停止当日は、毎日放送VOICEで販売停止が取り上げられたようです。

 

これに対して消費者のコメントは

当該ニュースのコメント欄を見る限り、ネットユーザーはこの手のニュースの本質を既に理解し始めてきて、飽き飽きしていることが分かります(批判コメントが賛同コメントの約10倍)。 

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品薄=需要過多=価値上昇?

遡ること2年前。

日清食品トムヤムクンヌードルの品薄ニュースでもヤフートピックを獲得しました。

そしてその翌年の2015年、レモンジーナが品切れとなったのも記憶に新しいではないでしょうか。

この手の学生やマイルドヤンキー層を狙った低価格食品消費財では、近年こうした品薄マーケティングが増えてきているようです。(需給調整ができなかった担当者は、本来ならば機会損失で怒られるわけです。今回謎肉では30日分の在庫が3日ではけてしまったようです。10倍の判断ミス。10倍肉を入れたら10倍売れたとかけたのかもしれませんが、はたして消費者の感想はいかがでしょうか。そんなに消費者ってバカ(にされてる?)なんでしょうか。)

このような戦略は、これまではヤフートップを狙った大手メーカーPR戦略とみられる節が多く、特にステマのような金銭が発生する欺瞞取引批判というよりも、モラル的な大手への穿った味方のコメントが多かった気がします。 

ヤフーニュースがステマ討伐作戦を始動

ところでそうした中、9月より天下のヤフーニュースがステマ討伐作戦に打って出ました。

要は「必ずヤフーニュースに出ますよ」といって、ヤフーニュース提供社のペイドパブ枠を販売営業している広告代理店やPR会社を、広告主側からチクらせるという手法です。

代理店同士のチクリ合戦にも発展しているらしいこの発表。それより怖いのは、こういうのをやるとあの山本一郎氏が黙っていないこと。

今回はヤフーニュースがステマ媒体者と決別し、記事クオリティを高めようという強い意志が感じられますが、反対にその直後にこうした記事もあがったりもしています。

ヤフーのトップページ広告をスポンサーはいくらで買っているのか

さてここからお金の話とステマとバーターの話です。

まず基本事項として、ヤフーのトップページをガツン!とジャックすると1週間で約5000万円が広告費としてかかります(オフィシャル公式資料より)。

http://marketing.yahoo.co.jp/service/ad_rich.html

このような枠には誰もが知っている超大手有名スポンサーが出稿しており、ヤフー株式会社にとっても一番の大手クライアント様であります。

メインスポンサーのためにヤフトピをバーター開放することがあるのか

今回の主題はここです。

日清は今までも同じようなネタでヤフートップに載ってきました。

いいネタは参考にさせていただいていますし、とても広報が上手い企業だと思います。

ただ、ヤフーニューストップは編集部が社会的意義があるニュースを吟味して、経営権とは分断し、編集部の独断でピックアップしているはずです。

大スポンサーだからといってその選択において恣意的な選択があっては絶対にならぬはずです。 

このご時世、カップ麺が本当に品切れなのか!?

前回のトムヤムクンでもそうでしたが、出荷件数を明らかにしないまま品薄だと言うのはなんだか腑に落ちませんし、聞く方もそろそろ食傷気味なのではないでしょうか。

そもそも本当にこの謎肉が社会的ブームになっており、販売停止が社会的に報道(ヤフートップにあげる)するまでの値のあるネタなんでしょうか。 

SNSを見ると「謎肉売ってるけど?」という発言もチラホラ。

謎肉祭が販売休止!売れ過ぎで。売れ残っているとの声も・・ | 有名人の名言ブログ

実際調べた結果、都内コンビニ7件中4件在庫アリ

でネットの受け入りだと悪いので実際に調べてみました。

その結果、都内コンビニに当日夜7件行ってみましたがうち4件で在庫が一杯ありました。

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ガリバー日清に文句が言えるメディアこそ真のジャーナリズム

こうして見るとマーケティングの最高峰、日清さんでさえ、少しずつ消費者とずれてきている?のがなんとなく分かりるのではないでしょうか。

大手ほど売るためにマス的メディアを使わなくてはならないし、マスを使うと費用対効果でウケないといけないため、逆に攻められてしまい反感を買い売れなくなる悪循環です。

大手さえも段々とずれてきてしまっており、非常にジレンマな感じが見て取れます。

そもそも、そのニーズがめちゃ高いらしい謎の「謎肉」や「トムヤムクン」が品切れになるほど売れることを、なんでその社内の最新マーケターが分からなかったってオチで、社内の恥の話になってしまうでしょうってサザエさんレベル的な話なわけです。

歴史を振り返るとパブリシティの原点が見えてきます。

歴史を見ると、そもそもきっかけの浅間山荘のカップヌードルは、いわゆる冬山でも食べられる即席食というニーズから出たパブリシティだったことが分かります。

このご時世、そろそろ日清さんですら「品薄=ニーズがあるぞ」とニュース仕立てと称して、メガホン仕立てのやり方でがなり立てるのは、1972年に警察にカップヌードルを持ち込んだ1人の担当からしたら、ちょっと怒られるんではないでしょうか。 

ヤフーニュースはメディア最後の砦?

長くなりましたが、今回ヤフーニュースがステマ排除の動きを見せたことで、今後の色々なパブリシティ獲得方法にも影響が出てくるはずです。

その時、資本的強者が有利になってしまっては元も子もありません。

小さなベンチャーやスタートアップが知恵を絞って、なんとか天下のヤフートップを取ろうとしているときに、何の社会的意義もない品切れニュースが飛び込んできたら残念過ぎはしないでしょうか。

最近ヤフーニュースは今まで少し距離を置いてきたThePEGEと異なり、編集機能を自社でも持つようになってから、さもアニメ「アキラ」のようにブクブクと巨大メディア化をしています(いずれテレビを超えるでしょう)。ここまでいくと次は選挙への影響力拡大を目指してくるはずです。

ヤフーニュースが、徹底ステマ排他宣言をするのであれば、企業規模大小問わずイーブンな報道の世界を是非とも作っていただきたいです。

そしてその場があってこそ、中小企業でも知恵を絞ったPRで大手と戦える面白い世界があるのではないでしょうか。

そして消費者は、資本主義の上にニュースがどうつくられているかをしっかりと見極める必要があるのではないでしょうか。

ヤフトピ砲の威力を実際のアクセス数から解説します

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ここ数年で様々なニュースキュレーションサービスが登場しましたが、中でも圧倒的な告知力を維持し続けている王者が、ヤフーのトップページにも掲載されるニュースコーナーいわゆる「ヤフートピックス」であります。

正確にいえば1日約3,000件アップされるヤフーニュース内で、ヤフー編集部が人力でピックアップする各7カテゴリー(ニュース/経済/エンタメ/スポーツ/国内/IT・科学/地域)に掲載されるトップニュースの中で、TOPページに初期表示される「ニュース」欄に掲載される8本のニュースのことを、ここでは「ヤフートピックス」と呼ぶことにします。

ヤフートピックスに取り上げてもらう方法

【方法①】直接ニュースとして取り上げてもらうパターン

ヤフーニュースそのものへの掲載方法は以前の記事にも書きましたが、王道はニュース提供会社を狙い、そこで記事にしてもらった上で、ヤフーニュース編集部にトップページまでピックアップ掲載してもらうという方法です。

オーソドックスな方法であるが故、この手法で特に知名度の低い企業が、戦略的にそのまま掲載されるパターンは極めて極めて稀です。

2014年に放映された、NHKプロフェッショナル「仕事の流儀」では、ユニバーサルスタジオジャパン・盛岡毅さんの回で、ヤフートップを狙いながら、実際にリアルタイムで掲載となる貴重な瞬間が映されているので参考になります(現在もNHKオンデマンドで視聴可)。

【方法②】ヤフトピの関連情報として取り上げてもらうパターン

ヤフーニュースは、人的なキュレーションメディアでもあります。ただニュースを一つ掲載するだけでなく関連情報も幅広く伝えるため、詳細記事リンクの下部に「詳しく知る」というコーナーを用意し(アプリでは左スワイプで表示)、関連情報を2~4サイトほどリンク掲載しています。

先日、当ブログもこのコーナーにおいて、下記記事がヤフートピックスの関連情報に掲載されました。お客様の事例は守秘義務等で情報が出せないのですが、このブログの数字は開示できますので、その時の実際のアクセス数を元にその威力を解説していきたいと思います。

 

掲載までの流れとしては、まずヤフーニュース提供会社の一つ「R25」が掲載した記事がヤフートピックスに掲載となり、その関連情報として4つの関連情報の一つとして当ブログ記事が掲載されました。

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クリック後のページの「詳しく知る」に掲載

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時速1万アクセス

当ブログは通常1日100ユーザー程のしょぼいブログですが、ヤフーに掲載された結果、リアルタイムで常時800人以上が継続的にアクセスするようになり、ヤフートップに掲載されていた約5時間で、5万件以上のアクセスがありました。

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イケダハヤト氏や徳力基彦氏のブログでは、ヤフトピリンク掲載でリアルタイム2,000アクセス超えをしており、800~2,000アクセス辺りがヤフトピ関連掲載のリアルタイム訪問平均値であると考えられます。

高知に引っ越すだけなのに、ヤフトピに載ってしまった : まだ東京で消耗してるの?

[徳力] グノシー砲も凄いんだけど、やっぱりヤフトピ砲は桁違いの凄さだった件について

トップから外れるとナイアガラ状態

実際にトップページ(ヤフトピ)掲載となっていたのは5時間程でした。
一旦トップから外れるとすぐに埋もれるわけではなく、トップページ「ニュース」欄の横の「国内」欄のトップ8件に表示されるようになります。

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この欄もかなりのアクセス数があると思われますが、やはりトップ掲載ほどの威力はなく、アクセスはナイアガラ状態で下がっていっていきます。このアクセス数から、トップに表示される「ニュース欄(ヤフトピ)」は、他カテゴリートップの10倍以上の閲覧数があることが推測されます。f:id:kohopr:20160606183425j:plain

 

結果、ヤフトピ砲で1日5万アクセス

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2週間以上たった現在も、ヤフーニュース経由のアクセスは継続的にあり、ヤフーが抱えるユーザー数には驚かされます。

■ヤフトピ関連砲に掲載してもらうコツ

①ブログを活用する

営利目的のコーポレートサイトはまず関連リンクされませんので、ブログを活用して“みんなゴト”となりそうな関連情報を、情報が広がる少し前からアップしておくのが重要です。データ分析や解説記事などは比較的取り上げられやすい分類かと思います。

なお、はてはブログはSEOにも強く、多くのアクセスにも耐えられるようなのでツールとしてもおすすめです。

SEOを工夫する

ヤフー編集部も人的に情報を集めていますので、グーグルやヤフーで見つけてもらう必要があります。特に流行ネタに乗るのであれば、SEOが効いてくる期間を考慮して2~3日は早めにアップしておく必要があります。

ブログでのSEOは諸説あるようですが個人的には、

  • タイトルに検索させたいワードをしっかり入れた上で短くまとめる
  • descriptionタグを短く明確に述語を入れCTRを上げる
  • 見出しタグ(H1・H2・H3)を論理的に配置し直帰率を減らす
  • コンテンツを充実させる(時間をかける)
  • キレイな日本語を使う(岡本夏生、みたい、な、文章は、つか、わない。)

などが有効なポイントかと感じています。
SEOに関してはグーグル発表の資料が参考になります。

また、タイトル作りに関してはコピーライター・ジョン・ケープルズが生み出した法則などを活用すると効果的かと思います。

最近では神田昌典さんがジョン・ケープルズなどのコピーライティングテクニック2,000ページ分のポイントを1冊にまとめた本が出ているので非常に参考になります。

 

③続ける。続ける。とにかく続ける。

プレスリリースでもブログでもそうですが、少しやっただけで効果がないと諦め、やめてしまう企業の方が非常に多いです。

コントロールが可能な広告メディアと異なり、広報・パブリシティ的な『アンコントローラブル』な世界では、諦めず戦略を工夫しながら、継続的に活動を続けることがなによりも重要となります。

コントロールできない世界だからこそ、狙いがいがあるというものです。

ヤフトピ砲はしばらくはネット最強の告知方法だと思われます。プレスリリースを出すのはもちろんのこと、ブログからヤフトピ砲を狙うというのも一つの手段として有効になってくるのではないでしょうか。 

ヤフー・トピックスの作り方 (光文社新書)

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